「義の実は、平和を実現する人たちによって、平和のうちに蒔かれるのです」ヤコブの手紙3章18節

梅の花も咲き、春の息吹を感じる今日この頃です。先日のマラソン大会で、子どもたちは自分の持てる力を本当に力強く発揮してくれました。多くの方々の応援と愛情を浴びて、これからも子どもたちが心身ともに成長していきますよう心から祈ります。

ある幼稚園でのごっこ遊びでの光景でこのような事柄がありました。「神様っていると思う?」「いると思うよ。おばあさまがそう言っていたもの。先生はどう思う?」「先生もいると思うけど、分からないな。皆で調べてみる?」このようなやり取りから神様ごっこが始まりました。子ども達は「ごっこ遊び」を通して、自分の意見をどう伝えているか、相手の意見をどの程度聞いているか、そして、自分の意見と相手の意見のどのあたりに妥協点を見出して遊びを深めていけるかを体験しているのです。

幼児期は、子どもの生涯の基盤を培う時期です。子どもは周囲の様々な事象に興味を持ち、繰り返し試行する中で、自分を取り巻く環境の中に一定のルールを見つけ出すと、遊びを通して学び、主体的な活動の中で世界を広げていくのです。

現代社会において、成人して自立した生活を送る、つまり、仕事をなし、人間関係を築くために必要なことは、「自分の意見を表現し、言葉にだしていく力」「相手の意見も聞き入れながら相手との関係を築きつつも、仕事を進めていく力」「現状を分析し問題点を整理して新しいアイデアを生み出す力」「周囲の事象の中に法則性を見出し、これからの社会に必要なものを造っていく力」です。これらのことを幼稚園時代の「遊び」を通して育成されていくという視点こそ、幼児教育の原点ではないでしょうか。園庭でおもいっきり遊んで、そして、友だちとさまざま事で語り合って、その間に保育者が関わりつつ、問題を解決する力を育む。「ごっこ遊び」という社会の中に未来があるのです。

木村真彦